大嶋凧


大嶋凧の作り方
≪特徴≫
・この凧はわたしが大学の卒論のために作った凧です。古くから江戸に伝わる中張り凧という凧があります。この凧は上から2本目の横骨を薄く削り、中張りという反りをつけます。そこで中張り凧の変形をよりしやすくする骨組みを考えました。まず上から2本目の横骨をなくしました。また変形に関係しない縦骨も思い切ってなくしました。また上から2本目の横骨のあたりを変形しやすいように、斜め骨の交差点を中心から、上から1/3の位置に上げました。最後に重心を下げるために3番目の横骨を一番紙の下端に移動しました。今までにこのような骨組みは存在しなかったので大嶋凧と名付けました。

 

中張り凧の骨組み
 

大嶋凧の骨組み


≪材料≫

・真四角の和紙1枚   

・竹骨4(横骨・厚いもの1本、薄いもの1本・・・斜め骨2本)



≪作り方≫

@和紙を横に二つ折りにして、縦に三つ折りして、骨を貼る位置に線を付けます。(位置を知るためなので、はっきりとした折り線はつけません。)

 

A横骨2本を上下の決められた位置に貼ります。骨は紙より少し長めに切っておきます。次に斜め骨を横骨から少しはみ出るように貼ります。

B上横骨と下横骨の両端を2本の糸でそれぞれ結び、1cmほど端の紙を折り返して糊づけして補強します。



C絵を表側から描きます。


E斜め骨のクロスしたところとその周囲4か所に糸目糸を結びます。5本の糸を束ねて糸目の輪を作ります。

G上横骨だけに軽く反りをつけ、糸目の輪に揚げ糸を結んで凧上げをします。

 

≪遊び方≫

・この凧は適応風速の広い凧です。
・斜めの骨のクロスした1本の糸目糸でも揚げることができますが、4本の補助糸目をつけることにより、より安定性が増します。
・中心の糸目糸だけ少し短めにすると操縦性が増します。操縦したいときは上横骨の反りもつけません。
・大型の大嶋凧を作るときには、斜めの骨をビス止めに作ります。しまう時には斜め骨のビスをはずしてクルクルと丸めます。



≪図柄≫
真四角の凧なので六角凧の絵柄はそのまま使うことができます。ただ、大嶋凧は変形により安定させる構造になっているので、絵柄を楽しむ凧ではありません。


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